DS.INSIGHTがわかる!
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導入事例:スカパーJSAT株式会社

データ起点で社内の『コアファン仮説』を証明 スカパー!が実践するセグメント連携機能活用とは

サービス ニーズ調査 組織活用
スカパーJSAT株式会社 伊田千恵実様の画像
  • スカパーJSAT株式会社
    伊田千恵実様
サービス ニーズ調査 組織活用

導入企業様について

スカパーJSAT株式会社は、宇宙事業とメディア事業を両輪とした事業を展開し、メディア事業では多チャンネル放送サービス「スカパー!」や動画配信サービス「SPOOX」などを提供されています。今回は、メディア戦略部の伊田千恵実様にお話を伺いました。

データに基づく戦略立案で新規顧客獲得を目指す

- 伊田様が担当されている業務について教えてください。

伊田様:
メディア戦略部で、主に新規顧客獲得のための戦略立案を担当しています。「スカパー!」を検索する方々がどのような方なのか、検索に至るまでのプロセスを分析する中で、DS.INSIGHTを活用しています。特にコンテンツプロモーションの際は、アーティストの検索ボリュームや年代層なども参考にしています。

- 業務の中で追っている指標について教えてください。

伊田様:
「スカパー!」というワードの検索推移はもちろん、そこにたどり着くまでのプロセスを重視しています。また、放送予定のアーティストのファン層のボリュームや属性なども、プロモーション戦略を立てる上での重要な参考指標にしています。

導入のきっかけ

直感的なUIで、データ分析のハードルが下がった

- DS.INSIGHT導入のきっかけを教えてください。

伊田様:
リスティング広告の検索ボリュームが落ちている中で、やり方を変える必要性を感じていました。そんなとき、LINEヤフーの営業担当の方と定例ミーティングを設けて弊社の課題についてサポートいただいた際、DS.INSIGHTを紹介していただきました。お客様が「スカパー!」にたどり着くプロセスを分析できるツールだと思い、トライアル期間を経て導入を決めました。

- 実際に使ってみていかがでしたか?

伊田様:
UIが使いやすいです!データマーケティングに慣れていないメンバーもいましたが、直感的に操作できるので、次どこを押せばいいのか、すごく分かりやすいシンプルさが本当にありがたかったです。

社内での活用の広がり

- 社内の反応はいかがでしたか?

伊田様:
他の部門のメンバーから「この企画ってどうなんですかね?」「このアーティストってどうなんですかね?」といった相談を受けることが多く、その際にDS.INSIGHTのデータを示すと、みんな「なるほど」と納得してくれました。

なんとなくこうなんじゃないかなと思っていた部分が、データで裏付けされることが多かったんです。その結果、「この方向性で間違ってないよね」という自信につながりました。データに基づいた企画立案の文化が少しずつ広がっていったのは良い変化でした。

活用方法

コンテンツからサービスへ - ユーザー行動の可視化

- DS.INSIGHTのJourney機能をどのように活用されていますか?

伊田様:
弊社サービスは、お客様にとってコンテンツを見るためのツールという側面があります。あくまでスカパーはツールであって、メインはコンテンツなんです。なので、ツールとしてのスカパーに至るまでの経緯を理解することが重要でした。

Journey機能で分析すると、「アーティストのライブが放送される」という情報を得た方が、「放送チャンネルはどこ?」→「そのチャンネルは何で見られる?」→「スカパーなんだ」という経路でたどり着く方が非常に多いことがわかりました。

弊社は老舗のサービスで知名度はそこそこありますが、どういう経緯で「スカパー」という検索に至るのかがピンときていなかった部分が、このパターンが多いんだということが明確になり、コンテンツアプローチの戦略を一歩踏み込んで議論できるようになりました。

スカパーの野球ファンは本当に「コア」だった!

- セグメント連携機能を知ったきっかけは?

伊田様:
カスタマーサクセス担当の方から新機能としてご紹介していただきました。指定のURLに来訪したユーザーの前後の検索データが見られると聞いて、まさにドンピシャだったんです。弊社の場合、他社サービスが明確にあるので、弊社に来る方と他社にいく方のなにが違うのか。今までJourneyで他社名から分析していたんですが、明確な違いを見つけられませんでした。URL訪問起点で見ることで違いがわかるんじゃないかと思い、即座に申し込みました。

- 実際にどのような分析をされましたか?

伊田様:
野球関連で、スカパーの野球特設サイト、DAZN、パリーグTV、スポナビの4つのサービスのURL訪問者を比較しました。衝撃的な違いが見えたんです。

他社サービスの訪問者は、野球ニュースの前後で芸能ニュースなども検索していて、一般的な野球ファンが多いことがわかりました。流れてきている情報の中でサイトに訪れているという感じです。
一方、スカパーの野球特設サイト訪問者は全く違いました。「先発投手」「ローテーション」「○○(選手名) 成績」など、試合の細かい情報を徹底的に調べている。検索ワードの質が全然違ったんです。

- この発見の意味は?

伊田様:
社内では「スカパーの野球ファンはコアだ」と言われていました。お客様の声でも「全試合見られる」ことに強く魅力を感じる方が多いという話はあったんですが、それがデータで完全に裏付けられた瞬間でした。本当にコアな野球ファンが集まっているということが、検索行動から証明されたんです。

DS.INSIGHT Journey「特定のwebサイトにアクセスした人」のカスタム時系列キーワードの画像

アプリ開発の方向性を確信

- この発見はどのような成果につながりましたか?

伊田様:
野球ファン向けアプリの新機能開発の方向性が明確になりました。弊社はプロ野球関連のアプリも展開していて、より野球の試合を楽しめるように選手情報などを一つにまとめたアプリなんですが、コアなファンが満足するサービスという方向性で開発しているのは間違っていなかったんだなという確認になりました。

これまでアイデアベースで「こういう機能があったらいいんじゃないか」と考えていたものが、実際にコアなファンが求めている情報と合致していることがわかり、開発チームも自信を持って進められるようになりました。

効果/成果

データから生まれた意外な企画「夏休み自由研究」

- DS.INSIGHTを使った具体的な成功事例を教えてください。

伊田様:
昨年夏、子ども向け企画を検討していました。弊社は昔から「夏休みアニメ」という形で、夏休みのお子様がいるご家族向けのコンテンツを提供していたんですが、近年はアニメでは配信サービスが強くなってしまって、なかなか弊社の良さが伝えられていない状況でした。

そんな中、社内のお母さん社員から「夏休みの自由研究をどうさせるかが親として課題」という話が出ました。それをトリガーに、コンテンツワードではなく「自由研究」という一般ワードを起点に企画を考えられないかと。

- どのような分析をされましたか?

伊田様:
DS.INSIGHTのJourneyで「自由研究」を検索する方の行動を分析しました。すると興味深いことに、検索ピークが3回あることがわかったんです。夏休みが始まったタイミング、8月中旬の「いよいよやらないと」という時期、そして8月最終週の駆け込み時期です。

また、「自由研究 何をどうしたらいい」という悩みから検索が始まることも見えてきました。これらのデータを基に、アニメだけでなくドキュメンタリー番組も組み合わせて、自由研究の課題解決と、時間を持て余すであろう部分をアニメで埋めるという、夏休みの親御さんのニーズに応える企画を立案しました。

- 具体的にはどのような施策を?

伊田様:
実際に触れていただく機会として無料放送期間を設け、さらに自由研究のフォーマットをPDFで作成しました。放送を見て埋めるだけで自由研究が完成するという仕組みです。「自由研究、スカパーがお手伝いします」というアプローチで展開しました。

- 結果はいかがでしたか?

伊田様:
サイトアクセス数、自由研究フォーマットのPDFダウンロード数ともに目標値を超えました!プロモーション時期も、DS.INSIGHTで見つけた3つの検索ピークに合わせて実施したことで、効果的にリーチできました。世の中のニーズを的確に掘り当てることの重要性を改めて実感した企画でした。

今後の展望

セグメント連携の可能性とトレンド予測への期待

- 今後の活用計画を教えてください。

伊田様:
セグメント連携機能は本当に有用でした。野球だけでなく、サービス全体での市場分析に展開したいです。野球以外のコンテンツでも同様の分析を重ねることで、弊社の立ち位置を改めて確認し、戦略立案に活かしていきたいと思っています。検索キーワード起点でのJourneyと行動データ起点Journeyを掛け合わせることで、よりデータが補強されていくことを実感しました。

新規事業開発への活用

- トレンド予測機能についてはいかがですか?

伊田様:
先日、DS.INSIGHTで予測した「ラブブ」の人形が実際に大流行したニュースを見て、すごい!と思いました。昨年のイベントでも「ラブブが来ます」と言われていたのがまさに当たっていて、改めて信頼できるデータなんだなと実感しました。

弊社は新規事業もいろいろ手掛けていこうという機運が強く、放送と関わらないものも含めて、いろんなビジネスを考えています。消費活動を伴う流行がどういうトリガーで起こるのか、どういう状況まで来たら流行るのか、そういった事例をDS.INSIGHTで研究していきたいと思っています。

- 今後DS.INSIGHTに期待することは?

伊田様:
検索者の熱量が可視化されるといいなと思っています。検索ボリュームは見えますが、ファンとして検索しているのか、ニュースで見たから検索しているのか、その濃淡がわかるとさらに活用の幅が広がると思います。

- 実は検索クエリの指定で、特定キーワードを何回以上検索した人という条件設定ができるので、それで熱量の高いユーザーを定義することも可能です。

伊田様:
それは知らなかった!ぜひ試してみたいです。

- 貴重なお話をありがとうございました!

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