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導入事例:静岡市危機管理総室

導入事例

静岡市危機管理総室

静岡市危機管理総室

刻々と変わる現地の困りごとを解決するために
ニーズ把握や聞こえてくる声の裏付けにデータを活用

エリア分析ニーズ調査官公庁・自治体
静岡市危機管理総室

温暖な気候に恵まれ、豊かな自然環境とともに「お茶」「桜えび」「プラモデル」を代表とした多様な産業や国際貿易港も有する静岡市。そこで防災を担当している危機管理総室の杉村晃一様にお話を伺いました。

危機管理総室 主幹兼危機計画係長 杉村晃一 様 の画像

危機管理総室 主幹兼危機計画係長 杉村晃一 様

検索キーワードの変化が計画づくりのヒントに

- 杉村様の業務について教えてください

静岡市の防災担当として、主に防災の計画づくりや運用を担当しています。
具体的には、地域防災計画、水防計画、津波防災地域づくり推進計画など、異常気象や地震・津波が起きたときにどのような対応をするのか、また、テロや有事関連に備える国民保護の計画などを作成しています。

静岡市では、いつ起きてもおかしくないといわれている東海地震に備え、もう40年ほど地震対策に力を入れてきました。また、昨年度、本市でも災害救助法が適用される水害が発生しましたが、全国各地で頻発する豪雨災害への備えも喫緊の課題と考えています。
- ありがとうございます。それでは、DS.INSIGHTを業務に活かそうと思ったきっかけを教え てください。

昨年発生した台風被害の検証を進めていくなかで、どのようなところに市民のニーズがあったのか、本当は何を望んでいたのか、どのような課題があったのかを把握する必要がありました。

そのため、自治会の役員や防災関係機関、有識者などいろいろな方と意見交換をしたり、市民意識調査などのアンケート調査を行ったりしたのですが、それとは別に、被災者の関心を客観的に調査できる方法として、DS.INSIGHTを使ってみようと考えました。

- DS.INSIGHTをどのように活用されたのでしょうか?

台風の際、断水が何日間も続いたので、その間、市民のみなさんが何日目にどのような需要があったのかをDS.INSIGHTを使って調査してみました。
断水なので、「飲み水」や「給水拠点」といった検索が多いだろうと思っていたのですが、発災2日目から「入浴」に関する検索が増え、4日目には「洗濯」に関連するものが急増しました。必要とされるものが時系列で変化している、ということの裏付けができたのはよかったです。

個人の記憶に頼るアンケート調査などでは、日単位でニーズがどう変化したのかを把握するのは難しいと考えています。その点、その瞬間に実際に何を検索したかが事実として残る「検索記録」は意味があると思いました。

静岡市清水区の住民の特徴的な検索キーワードの変化 の画像

静岡市清水区の住民の特徴的な検索キーワードの変化(2022年9月22日以降)(DS.INSIGHT Placeより)

- 今後の計画作りに活かしたい点や気づきはありましたか?

発災2日目ぐらいから入浴の要望が多くなり、洗濯は4日目ぐらいからだったので、いつまでにどういう支援が必要なのかを考えるときに、入浴支援はとにかく早めに、洗濯やコインランドリーについても要望があるだろうという見方をしようと思いました。

また、今回、行政に対して「自衛隊の派遣要請が遅い」という指摘もあったのですが、検索してみるとそこまで関心は高くなかったとか、「工業用水を直接水道で流している」という事実と異なるうわさが流れたので、そのような検索が実際にあったのかを調べることなどにも使いました。

ただ、意外にも「給水車」など給水拠点を調べたという結果が少なく、なぜ給水に関する需要が少ないのかはわかりませんでした。
発災前の断水が始まる前日から日ごとで見てみると、「断水」という言葉は多いのですが「給水」という言葉がなかなか出てこない。災害対応中、給水拠点、給水場所がわからないという声はたびたび寄せられたので、この結果は納得していません。また、「トイレ」の検索もほぼヒットしなかったので、トイレも本当に困らなかったのか、疑問に感じています。

もしかすると、本当に不便になると、ヤフーで検索するより、近所の人に聞いたり、LINEやSNSで調べたりする方が手っ取り早かったのかもしれません。ただ、断水がいつまでといった情報は近所の人に聞いてもわからないし、複数のサイトを見て情報を得る必要があるので、そうするとヤフーなどで検索するという使い分けがあったのかもしれません。
防災行政無線やコミュニティFMなどでも放送しましたが、聞こえないこともありますし、タイミングを逃すこともあるので、web検索のほうが使われたのではないかと思います。

- DS.INSIGHTの利用や操作で困ったことはありましたか?

「キーワード比較」や「PlaceとPeopleの区別」など、少しわかりにくいことはありましたが、シンプルなつくりなので、操作についてはそれほど迷うことはありませんでした。今回は断水をメインで調べたため、断水が発生した清水区に絞って検索できる、Placeを使うことが多かったです。

使い方としては、他のツールもそうなのですが、DS.INSIGHT上で見るのではなく、ダウンロードしたデータをExcelなどで加工して活用しています。

その地域の興味関心をデータで知りたい

- DS.INSIGHTへのご意見や、今後やってみたいことを教えてください

Placeに表示されている「興味関心キーワード」でもう少し定量的な評価ができるといいと思っています。その地域で関心のあるキーワードが表示されますが、検索件数などが出るわけではないのでどの程度関心が高いのかわからず、Peopleの検索キーワードで深掘りしようするとこちらは都道府県単位なんですよね。
「その地域に住んでいる実際の被災者がどう困っているか、何に関心があるか」ということを、市区町村レベルで知りたいと思います。

- 貴重なご意見をありがとうございました!
※本記事の内容は公開日時点の情報です。
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