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導入事例:株式会社電通PRコンサルティング

導入事例

株式会社電通PRコンサルティング

株式会社電通PRコンサルティング

「世の中」と「企業」の接点を見極める
複数のデータ活用でユーザーの解像度を高める分析を全社員で

カスタマー分析広告・出版組織活用
株式会社電通PRコンサルティング

株式会社電通PRコンサルティングは、国内外のさまざまなクライアントのPRの課題解決に取り組む電通グループのPR会社です。
今回は、コーポレートコミュニケーション戦略局データソリューション開発部の西山 大地様にお話を伺いました。

西山 大地様

肌感覚をデータに置き換える

- 御社の概要と、担当している業務について教えてください。

電通PRコンサルティングは1961年に創業した、PR(パブリックリレーションズ)を国内の電通グループ企業では唯一、専業で行っている会社です。
その中で私はデータソリューション開発部という部署に所属しております。データソリューション開発部では測定可能なデジタルデータをPR領域にも積極的に活用することにより、企画検討からソリューションの提案・効果測定までのあらゆる領域において、PR業務のデータドリブン化を実現するということをミッションに日々業務に取り組んでおります。

- DS.INSIGHTを使ってみようと思ったきっかけは何ですか?

電通グループでは、特にデジタル領域において、グループ各社の取り組みや成功事例を共有する勉強会が頻繁に行われています。その中で、ヤフーのDS.INSIGHTを活用した提案事例を聞いて、「これはPR領域と非常に相性の良いツールである!」と確信してすぐに問い合わせたのがきっかけでした。
古くからデータリサーチは行っていたのですが、ソーシャルメディアを分析するソーシャルリスニングだけですとターゲットを一つの面からしか見ることができておらず、ロジック的に少し弱いと感じており、他のデータソースを使ってより多面的に把握をしたいという点も導入の背景にありました。

ターゲットの興味・関心と企業の強み・弱み、両方が見えるツール

- いろいろなツールの掛け合わせされていますが、DS.INSIGHTについてはどのように使っていますか?

そもそもPRというのは、「パブリックリレーションズ」という名前のとおり、「世の中」と「企業」との関係を構築するというのが本質で、一方的なコミュニケーションではなく「双方向・多面的である」ことがキーワードになります。そのために「世の中」は、どういう関心や不満・問題を抱えているのか、対して「企業」はどういう強みと弱みがあるのかを見極め、その接点を見つけてコミュニケーションしていきましょうというのがPRの考え方です。

エクリプスモデル

DS.INSIGHTは、クライアントに「こういうコミュニケーションをやっていきましょう」という段階の提案書や企画作りのために使うことがほとんどで、DS.INSIGHTを使うと「世の中の関心や問題」と「企業の強み弱み」の両方が見えてくると思っています。

機能として社内での受けがいいのは、時系列キーワードです。
ソーシャルリスニングツールでは、そのキーワードを含む文章の中で何が言われているかは分析できますが、「その投稿のキーワードを言った人が他にどんなことを言っているか」ということは容易には把握できません。
一方、時系列キーワードは、検索キーワードを使っている人たちの方にフォーカスしているので、その検索キーワードに関心のあるユーザーが他にどういうことに関心があるのかを調べるのに非常に役に立っています。

データ活用の上で個人的に重要だと思っている点は、肌感覚で「当然だよね」と思っていることをデータで一つ一つ確かめながら進んでいき、提案書のロジックを作るという点です。分析やデータサイエンスの話をすると、「今までに見たことのないすごい新発見が生まれるべきだ」と思われがちですが、そういう向かい方ではなく、今あるものをしっかりと可視化して確かめていくというのがスタート地点だと思うので、このスタンスを大事にして各機能を活用しています。

検索キーワード分析

また、ユーザーに対してコミュニケーションをとるとき、そのユーザー層の解像度を高めることも大事だと思っています。
日常のコミュニケーションと同じで、ターゲットとの好意的な関係性を構築しようとする際には、相手がどんな人で、何に興味があるのか詳しくなければ、コミュニケーションは成り立ちません。例えば犬の良さを猫好きの人に分かってもらいたい場合、犬の良さを一方的に説くのではなく、なぜ相手は猫が好きなのか、はたまた普段どんなことに関心/不満があるのかを考えながら、コミュニケーションをとる必要があります。
その解像度を高めていく上で、特に時系列キーワードでは、その人・そのテーマの広さ、つまり他にどんな関心/不満を持っているかが把握できるため、とても役に立っています。

出典)解像度を上げるSpeaker Deck|東京大学FoundX 馬田隆明
https://speakerdeck.com/tumada/jie-xiang-du-wogao-meru?slide=15

自主的に勉強会や資料共有。自走する営業部門

- 社内での利用状況はいかがでしょうか?

導入スピードがすごく速くて、どうしてだろうと思うぐらい利用者が増えています。
弊社には営業局と専門局があり、今までこういったツールを活用した細かい分析などは専門局に依頼をして進めることがほとんどでした。
しかし、DS.INSIGHTに関しては、営業局の部会や局会で、こういう資料を作ったらクライアントから評判がよかったという紹介や、使ってみてよかったと感じた利用方法が共有されるなど、それぞれの部署で分析〜事例の共有が行われています。

データをもとにしたプランニングの社内徹底と、PR効果測定の確立がミッション

- 最後に、今後の展望についてお聞かせください。

PR業界では古くから効果測定が大きな課題の一つです。デジタル広告の場合、コンバージョンがいくらで、売上がいくら上がったといった費用対効果が見えやすいのですが、PRはどこまで効果があったのか見えづらく、クライアント含め各社目的に応じて苦心しながらKPIを設定しています。100%の正解は無いように思いますが、我々としては諦めず、新しいテクノロジーを取り入れながら、1%でも正解に近づけるように取り組まなければならないと思っています。電通グループが持つデータも豊富にあるので、積極的に活用しながら、クライアントの課題解決に貢献できるソリューションを開発したいと思っています。
また、今後も全社的に、より一層データを基にした仮説検証を繰り返し、業務を行うことを社内に徹底することで、よりクライアントに貢献できる体制にしたいと思っています。

- 貴重なお話をありがとうございました。

※本記事の内容は公開日時点の情報です。
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