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今、「冷凍」が熱い。データ分析で見えたトレンドとその理由

レポート

[アナリスト:池宮 伸次]

※この記事は2022年7月21日に開催された「日経クロストレンドフォーラム 2022」の「伸びる冷凍食品市場、ヤフーのデータアナリストが背景を分析」セッションで使用されたデータ分析から抜粋、加筆しております。

今回のデータソリューションレポートは、冷凍庫や冷凍食品といった「冷凍」にまつわる内容をお届けいたします。

なぜ、冷凍をテーマに扱うのでしょうか?その理由は、世の中のトレンドを調査できるデータ分析手法を用いて調査したところ冷凍関連が今すごく伸びていることがわかったためです。
そこで、実際に冷凍関連は盛り上がっているのか?それはいったいなぜなのかを調査してみました。


【トレンドを見つける方法】
まずはどのようにして、冷凍に着目したのかを解説したいと思います。

ヤフーデータソリューションでは、過去のレポートで紹介した「商品トレンドマップ」のような、様々なビッグデータを用いて世の中の動きをとらえる分析手法を保有しており、今回もその分析データをチェックしていたところ、ひときわ伸びている検索キーワードが見つかりました。それが次のキーワードです。
「冷凍庫 小型 家庭用」関連の月次検索数推移 「冷凍庫 小型 家庭用」関連の月次検索数推移
上記データは2017年1月から2022年6月までのデータとなりますが、「冷凍庫 小型 家庭用」(または、それに関連するキーワードの検索数合計)の検索数が明らかにコロナ禍以降(2020年3月以降)急激に伸びていることがわかります。
これは単にこの検索キーワードのみが伸びているわけではなく、「家庭用 冷凍庫」や「小型冷凍庫」といった関連するキーワードもほぼ同様の動きを見せており、明らかに家庭用冷凍庫に対するニーズが急激に高まっている、ということがトレンド分析からあぶりだすことができました。

また、そこから冷凍庫に関するデータをもう少し広げて取得してみると、次のような検索キーワードも同様に伸びていることがわかりました。
「セカンド冷凍庫」関連の月次検索数推移 「セカンド冷凍庫」関連の月次検索数推移
「冷凍庫が大きい冷蔵庫」関連の月次検索数推移 「冷凍庫が大きい冷蔵庫」関連の月次検索数推移
これらのことから、冷凍庫に関する関心が高まっているのは間違いないと言えそうです。また、報道を眺めていると実際に家庭用の冷凍庫が売れているといった記事も確認できました。

では、コロナ禍以降に家庭用の冷凍庫がなぜ求められるようになったのでしょうか? その理由を調べてみると、たくさんの理由が見えてきました。


【冷凍への関心が高まっている理由】
家庭用の冷凍庫への関心が高まっていることはわかりました。ではその理由は何でしょうか? それを把握するために、家庭用の冷凍庫に関心を持つユーザーが他にどのような関心を持っているか、それをクラスタリングして分類してみるという方法を今回は用いました。
冷凍庫興味ユーザーが他に興味があること・ものを分類しました 冷凍庫興味ユーザーが他に興味があること・ものを分類しました
そうしたところ、少なくとも次の8つの大きなクラスタが存在していることが判明しました。
クラスタリング分析してみた クラスタリング分析してみた
それではここからは代表的なクラスタについて確認していきましょう。
まずは「コストコと業務スーパー」に関心が高いユーザーのクラスタです。
コストコ・業務スーパー 〜大容量の食材を多種購入〜 コストコ・業務スーパー 〜大容量の食材を多種購入〜
冷凍庫関連を検索している人たちに強く表れた一つのグループとして、このような特徴が現れました。お店の形態からもわかる通り、一度に大量の冷凍食品を購入して冷凍保存し、それを消費していくというライフスタイルのユーザーが増加したことが冷凍庫ニーズの底上げにつながっているようです。

他にも見ていきましょう
宅配する食事と健康志向 〜コロナ禍で進んだ食事への配慮〜 宅配する食事と健康志向 〜コロナ禍で進んだ食事への配慮〜
次に紹介するのは、冷凍食品の宅配に高い関心を持つグループです。画像の下の段には、「ナッシュ」や「マッスルデリ」といった最近話題の宅食サービスの検索数推移が掲載してありますが、どれも検索数を伸ばしていることがわかります。これらに関心が高い人たちは、冷凍された宅食を冷凍庫に保存して、それを食べる食生活のため、必然的に冷凍庫の容量が必要になっていると考えられます。
このように、新たな冷凍食品や食のスタイルが新規の冷凍庫需要を掘り起こしているという一つの例といえそうです。

さらに別の事例も見てみましょう。
多様化する冷凍食品 〜ラーメンの自販機や無人店舗の冷凍餃子、贅沢冷凍食品等の台頭〜 多様化する冷凍食品 〜ラーメンの自販機や無人店舗の冷凍餃子、贅沢冷凍食品等の台頭〜
コロナ禍によって外出自粛や非接触といった新たなライフスタイルが生まれ、それに伴って冷凍食品自体も大きく進化を遂げています。冷凍ラーメンの自動販売機や無人の冷凍餃子といったこれまでになかった販売スタイルをよく見るようになったと感じる人も多いでしょう。それ以外にも、贅沢グルメに特化した通販冷凍食品のECサービスや冷凍食品専門スーパーも誕生してきており、明らかにこれまで以上に冷凍食品そのものに対する関心や需要が高まっています。また、実際に冷凍食品市場の売上も伸びてきているというデータがあります。
そのため、既存の冷蔵庫についている冷凍室だけでは足らない、という人も増えていると考えられます。

ここでは紹介しきれませんが、それ以外にも特徴的なユーザーのクラスターがいくつもあり、それぞれの理由が集まったことで大きな冷凍庫ニーズのうねりを作っていると考えられます。
これら詳細な資料にご興味がある方は、こちらより資料ダウンロードください。

※今回公開したデータを含め、ヤフー・データソリューションは、お客さまのデータを統計データとしたうえでデータの可視化や分析結果をご提供するサービスであり、個人を識別できるデータ (パーソナルデータ) については、お客さまから新たに同意をいただかない限り外部に提供することはありません
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