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ヒットが事前に予測できる!?「ヤフー商品ブレイクマップ」とは

レポート

〜2020年の時点で「マリトッツォ」のヒットが掴めていた!?〜

[アナリスト:池宮 伸次、衣目 麻里]


ヤフー・データソリューションでは、ヤフーが保有する多種多様なビッグデータを用いて、生活者インサイトを簡単に調査できる「DS.INSIGHT」ツールや、これまでの分析ノウハウを惜しみなく活用して課題解決に取り組む「DS.ANALYSIS」サービスなどを提供していますが、平行して世の中の課題を解決すべく新たな分析手法を日々研究しています。今回はその中で生まれた「ヤフー商品ブレイクマップ」をご紹介したいと思います。

【ヤフー商品ブレイクマップ】
このブレイクマップの目的は非常に単純です。

・今注目されている話題の商品を知りたい
・これから流行りそうなアイテムを見つけたい
・流行アイテムをジャンル別に網羅的に把握したい
・シーズン性のあるものや既視感のあるものはフィルタしたい

これらの要望はこれまでもたくさんいただいており、過去に分析を実施したことはあったものの、いくつかの課題があったためになかなかシステムにすることが難しい分析の一つでした。今回「じわじわ検索され始めているキーワードを抽出して流行度をマッピングする検索トレンドマップ」と「検索キーワードを自動でヤフーショッピングのカテゴリに分類する仕組み」を組み合わせて改良し作成したのが「ヤフー商品ブレイクマップ」です。
具体的にどのようなものか確認してみましょう。


縦軸はトレンドの勢いを表しています。これはテレビやSNSで取り上げられたために一時的に急上昇したという商品のように、伸び率だけで見てしまうとすごく伸びているように見えるが実際にはそうではないものを対象外にするための指標です。具体的にはじわじわと検索数が増えていっていることが理想的なため、そのじわじわ度をスコアにしたのが縦軸です。1に近いほど右肩上がりで検索数が伸びている理想的な成長を描いていると言えます。

横軸は検索ボリュームです。右に行けば行くほど関心を持っている人が多いということになるため、より「すでにブレイク済み」とみることができます。上記サンプルではマリトッツォがかなり右端のほうに来ており、かつ縦軸も上端に近い位置にいるため、すでに押しも押されぬヒット商品であると判断できます。

また、今回はヤフーショッピングと同様のカテゴリ構造別にトレンドを確認できるようにしました。これにより流行アイテムをカテゴリごとに切り分けて確認することができるようになっています。
さらに、「トウモロコシ レシピ」といった毎年夏に検索数がじわじわ上昇してくるような波形を描く周期的なキーワードを除いて、新しくトレンドとなっているアイテムを見分けられるようにもなっています。

実際に集計対象期間を「1年間」として、対象カテゴリを「食品」すべてとし、新規性の高いキーワードのみを対象とした「ヤフー商品ブレイクマップ」を作ってみるとどうなるでしょうか?


右上にある「マリトッツォ」を筆頭に、「生ジョッキ缶」「カップヌードルプロ」「綾鷹 抹茶ラテ」など、皆さんきっと手に取ったことがあるような商品があるのではないでしょうか?

【「ヤフー商品ブレイクマップ」はマリトッツォをいつからとらえていたのか】
ここまで概要をお伝えしてきましたが、やはり「ヤフー商品トレンドマップ」の最大のポイントは「これからのブレイク候補」が見える点にあると言えるでしょう。入れ替わりも激しいですが、ここをうまくチェックできればいち早く将来のヒット商品を捕まえることができる.........かもしれません。

そこで実際に大ブレイクしている「マリトッツォ」を例にして過去にさかのぼり、いつの時点から「ヤフー商品トレンドマップ」に現れていたのかを検証してみましょう。

皆さん「マリトッツォ」をご存じでしょうか。ブリオッシュ生地に生クリームを挟んだベーカリーもしくはスイーツの総称です。
2021年1月からの検索数推移を見てみると、直近で検索数のピークを一度迎えた感がありますが引き続き高い検索数を維持しており人気はまだ衰えていないことがわかります。

そしてこれを見ると、マリトッツォの検索が最初に大きくはねたのは2021年2月中旬ごろということがわかりますね。その後は日に日にじわじわと検索数を伸ばし続けて大ヒットにつながったということがわかります。

先程の「ヤフー商品トレンドマップ」の「食品」カテゴリでもマリトッツォは右上に位置づけられている通り、この位置にあるということはすでに大ヒット化していることがわかりますね。しかし、大ヒットしたあとに教えてもらっても「もう知っているよ」となってしまい意味がありません。右上に行く前に知ることができればとても役に立つツールになりそうです。
では、このトレンドマップを過去にさかのぼってみて、いつの時点に現れるのかを見てみましょう。「ヤフー商品ブレイクマップ」の2021年1週目からマリトッツォが表示された位置をプロットしてみたいと思います。


その結果、マリトッツォは2020年の11月15日週には初登場していることがわかりました。その後週を追うたびにトレンドスコアと検索数がともに増えていき、最終的にはややピークアウトはしていますが右上のほうに移動していっていることがわかりました。
つまり、「ヤフー商品ブレイクマップ」を使うことで、「マリトッツォ」がブレイクする兆しを昨年の年末には拾うことができた可能性があったと言えそうです。

【様々な切り口で分析する】
このように各ジャンルにおいてトレンドを把握することが可能であることをお伝えしましたが、ヤフーのデータを利用して、特定の年代や地域、特定ジャンル興味者などに絞って流行をキャッチアップすることができます。例えば、先ほどグラフで示した食品トレンドマップのうち、20代女性にターゲットを絞った際のトレンドを見てみましょう。

「商品トレンドマップ」の「食品」カテゴリから20代女性の特徴スコアが高いものを抽出

これはトレンドスコアが一定=トレンドマップのグラフ上右上に表現される流行物のうち、特に20代に人気なものをランキング形式で表現しています。このように特定のユーザ層に絞った上でのヒット商品候補の抽出も可能です。さらには、ヤフーではコンビニをよく利用する人、スーパーをよく利用する人といった推定データも保有しているため、「コンビニをよく利用する人が関心を持っているまだ検索数が少ないがじわじわ伸びてきているスイーツ」といった探し方もできるのではと考えております。このようにデータに基づいて流行を把握することができるため、全世代に幅広くヒットする可能性がある商品を抑えることはもちろんのこと、自身のアンテナが張れていない分野や情報が少ない層におけるヒット商品も発見することが出来る、と言えるのではないでしょうか。

ヤフー・データソリューションでは、今後も分析に役立てていただける調査レポートの発信をしていきます。

※今回公開したデータを含め、ヤフー・データソリューションは、お客さまのデータを統計データとしたうえでデータの可視化や分析結果をご提供するサービスであり、個人を識別できるデータ (パーソナルデータ) については、お客さまから新たに同意をいただかない限り外部に 提供することはありません。
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