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消費者データを活用したBtoB事業への分析価値貢献を探る
〜ヤフーのビッグデータで、ヤフー・データソリューション事業を分析〜

レポート

[アナリスト:小川知紘、関根祐大]
[クライアント役:埜口輝之助(マーケター)、横内寿樹(デザイナー)]

■はじめに
ヤフー・データソリューションでは、『DS.ANALYSIS』というヤフーのデータと分析スキルによりお客様のユーザー理解を助け、最適な意思決定を支援するサービスをご提供しています。
(DS.ANALYSIS:ヤフーが保有するマルチビッグデータを活用し、専任のデータアナリストが、お客さまの課題に応じて分析&示唆出しを行うサービス)

大変ありがたいことに、DS.ANALYSISでは2019年10月31日のサービス開始後、約300プロジェクト以上ご支援させていただき、約40%のリピート率を誇るサービスとなっています。

直近ではtoB企業様からお問い合わせをいただく機会も増えているため、今回はヤフーのデータでtoB企業様に活用いただける要素を探ってみたいと思います。

分析結果の提供だけでなく活用イメージまで把握するため、今回は検証として、弊社マーケティング部をクライアントに見立て、DS.ANALYSISの実案件として分析を実施しました。

   
■目的・課題の把握、分析設計

弊社マーケティング部にヒアリングしたところ、以下のような課題感が上がりました。

目的・課題
  
この目的・課題を満たすためには、
① 自社サイト訪問ユーザー像の把握
② 自社サービスと競合/関連する他社サイトを参考に、狙えるターゲット像の検討
③ ターゲットの日常の興味関心
の3点が重要ではないかと考え、以下の流れで分析を進めることにしました。

DSサイトのオーガニック検索による流入者分析
■分析詳細
1.自社/他社サイト訪問者定義・抽出
自社サイト訪問者をヤフーのデータでどう抽出するか定義します。

まずは、2022年2月1日~2023年1月31日を対象に、自社サイトURL「https://ds.yahoo.co.jp」をクリックしたユーザーを抽出してみました。
抽出されたユーザーの特徴を見ると就活/転職関心者が一部含まれている様子が見られたため、以下対応で除外を行いました。

①分析対象ユーザーの抽出:ユーザー定義

次に比較するサイトを選定します。
今回は、自社サイト訪問者が他に特徴的に閲覧しているサイトから自社サービスと関連/競合するサイトを4つピックアップしました。
ピックアップした他社4サイト訪問者も先ほどと同じ手順で抽出しました。


2.自社・他社サイト訪問者分析
自社サイト・他社サイトの訪問者が抽出できました。
では、自社・他社サイトにどういったユーザーの方々が訪問しているのかを確認するため、特徴的なキーワード・検索後の閲覧サイトをサイトごとに集計していきます。

以下が結果の一例になります。
自社サイト訪問ユーザー特徴
自社サイト訪問ユーザーを見ると、「3C分析」のような市場分析系のキーワードや流行りの「ChatGPT」などの検索をしている様子が見られました。
また、興味範囲もマーケティング関連、分析ツール、IT関連が出て来ていることが分かります。


■他社サイトA
他社サイトA訪問ユーザー特徴
一方で他社サイトAの訪問ユーザーを見ると、経営関連のユーザーの訪問が特徴的なことが見えてきます。


3.ターゲット候補出し・自社ポジション把握
同様に各サイトの訪問ユーザーの特徴キーワードを整理したところ、大きく分けてこちらの5つのキーワード群が見えてきました。
人数は各キーワード群を1回以上検索しているユーザーが日本全国にどの程度いるか出したものになります。

各サイト訪問者から見えたキーワード群と検索ボリューム
では、各サイトはそれぞれどのキーワード群検索者が多いのでしょうか?
各サイト訪問者の割合を見た結果がこちらです。
(各サイト訪問者の総人数を100%として算出。例えば一番左上のセルの場合、自社サイト訪問者全体の中で社会貢献活動関連の検索をしていたユーザーの割合)

各サイト訪問者のユーザー割合(重複有)
結果を見ると、先ほどご紹介した経営関連は他社サイトAに多く訪問しており、規模を考えても更に伸ばしていける可能性がありそうです。
マーケティング関連は他のサイトと比べても割合では大きな差はないため、大きく伸ばすことは難しいかもしれませんが、商材や現状の自社訪問者を鑑みても取り続けるべき層と言えそうです。

社会貢献活動関連は他社と比べると少ないため狙っていける可能性はありますが、マーケティング部と話して、商材のアピールポイントが現状難しそうとのことで保留となりました。


4.ターゲット層の深堀分析
上記の通り、今回は「マーケティング関連」「経営関連」を伸ばしていく方針となりました。

では、具体的にどんな内容のコンテンツやセミナーが必要で、どこで訴求すればよいのでしょうか。

各ユーザーの現在の関心事を整理した結果がこちらです。
(特徴キーワードは、キーワード群の定義には存在しないキーワードのみ抽出しています)

ターゲット層の関心事整理
結果を見ると、基礎的な用語解説ページや、最新情報の紹介セミナーなども有効で、やはりビジネスメディアと相性が良いことが見えてきます。
実際にはもっと多くのキーワードや閲覧サイトが出て来ているため、セミナーや広告にいかに使うか議論を進めています。


■施策への活用
マーケティング部に結果を報告し、
・短期施策⇒費用が不要/小さくできるもの、実施工数が少ないもの
・中期施策⇒費用や工数はかかるが、課題感が明確なもの
・長期施策⇒費用や工数はかかる上に、緊急性が低いもの
の3つに分けて施策を整理しました。

検討・実施した施策をいくつかご紹介します。
自社サイト訪問者の結果を基にした施策は着々と進んでおり、少しずつ効果も見えてきています。
・ChatGPT→2023/6/14にセミナー実施(申込者数過去最高)
・3C分析→2023/7頃にセミナー実施予定
・EBPM→『リスキリングで庁内のEBPMを活性化 データ利活用の意識向上を促す山口県独自の取り組み』とタイトルに使用

ターゲット層から見えた特徴も現時点でお伝えできることが少ないですが、広告出稿や連携など各種検討を進めています。


■おわりに
今回はヤフーのデータによるtoB企業様への活用可能性を検討しました。
すると、もちろんデータの特性上難しい部分はありつつも、ターゲット選定や理解のためであれば十分価値を提供できる可能性が見えてきました。

また、今回の分析結果が施策検討時の材料となるだけでなく、やるべきか否かの意思決定をする際の判断材料としても使われているのが印象的でした。

DS.ANALYSIS実施までの流れといたしましては、課題感を共有いただき議論→分析の実施可否を確認した上でご提案 となりますので、もし「リスクの大きい意思決定や課題感の強い意思決定」をお持ちの方は、toB・toC問わずお気軽にこちらよりお問合せいただければ幸いです。

※今回公開したデータを含め、ヤフー・データソリューションは、お客さまのデータを統計データとしたうえでデータの可視化や分析結果をご提供するサービスであり、個人を識別できるデータ (パーソナルデータ) については、お客さまから新たに同意をいただかない限り外部に提供することはありません。
※本記事の内容は公開日時点の情報です。
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