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ビッグデータから見る別荘検討者~資産・年収の多いユーザーを理解する~

レポート

[アナリスト:小川知紘]

はじめに

「富裕層ビジネス」「富裕層マーケティング」という言葉もあるように、富裕層をいかに捉えてアプローチ出来るかは重要なテーマとなっています。
とはいえ富裕層の世帯数は限られており、捉えることはなかなか難しいのではないでしょうか。

そこで量の多さに強みを持つヤフーのビッグデータを活用することで新たな価値が生み出せないかと考え、資産や年収が比較的多いユーザーの把握に取り組んでみたいと思います。


テーマの定義
資産や年収が比較的多いユーザーを分析するにあたり、今回は結果の解釈性を上げるためにもテーマを設定して分析を行います。
では、対象ユーザーと相性の良いテーマにはどういったものがあるでしょうか。データからテーマを探してみたいと思います。

人物像を可視化できるDS.INSIGHT Personaを用いて、今回はこのような条件でデータを確認しました。
・職業:経営者、会社役員
・興味関心:投資家 / 高級ブランド好き / 高級車好き(のうちいずれか)
・期間:2022/03/01~2022/03/31

出力されたペルソナまとめがこちらです。なんとなくイメージに合う結果ではないでしょうか。

また、ヤフーが保有する推定属性の結果を見ても、世帯資産のうち最も多い5,000万円以上が特徴的,世帯年収でも最も多い1,500万円以上が特徴的と出てきていました。
この結果からも大きくずれていないと判断し、分析を進めることにします。

特徴的なキーワードを見てみると、指定条件に関連する高級車や時計類の他にも、
・会員制リゾートホテルやゴルフなどの会員制施設
・別荘物件など別荘関連検索
・プライベートジェット など、
資産や年収が比較的多いユーザーと関連していそうなキーワードが多く見られました。
今回はこの中から別荘検討者の把握をテーマに設定して、分析を行いたいと思います。

「別荘物件」検索者の基礎理解
別荘検討者を分析するにあたり、別荘関連の特徴キーワードのうちボリュームも大きく特徴的であった「別荘物件」検索者について見ていきます。

先ほどと同様、DS.INSIGHT Personaで「別荘物件」検索のみを条件指定した結果がこちらです。
・検索キーワード:別荘物件
・期間:2022/03/01~2022/03/31

先ほどの結果と比べると、女性の割合が増えていることが見て取れます。しかし推定属性を見ると、世帯資産5,000万円以上,世帯年収1,500万円以上が最も特徴的と先ほどと同様の結果が得られました。
条件を「別荘物件」検索のみにすることで、分析対象として大きくずれることなく、より広く定義できていることが確認出来ました。

では「別荘物件」検索者の全体傾向を確認していきましょう。
こちらはDS.INSIGHT Peopleを用いて、「別荘物件」の検索者数の推移を2019/04~2022/03まで表したグラフです。
グラフを見ると、例年夏ごろに検索が増え、更にコロナ流行後は検索者数が増加していることが分かります。しかし直近ではコロナ流行前と似た人数になっていることから、需要が落ち着いてきている様子も見て取れます。


次に検索された地域を見てみます。ボリューム・特徴度のどちらの指標から見ても、1都3県や愛知がメインであることが見て取れます。大阪はそれほど特徴的ではないですが人口の関係でボリュームは多いようです。
※特徴度:各都道府県における、ヤフー全体傾向と比べて対象キーワードが検索される確率の高さを表したスコア


別荘検討者の検討目的や興味関心を把握するため、「別荘物件」検索前後の特徴キーワードも見てみましょう。こちらはDS.INSIGHT Peopleの時系列キーワード機能を使用しています。
・キーワード:別荘物件
・期間:~2022/04/10までの直近1年間


結果を見ると、「ログハウス」「スローライフ」「田舎暮らし」など落ち着いた暮らし関連、「リゾートマンション」「豪邸」のような豪華な暮らし関連、「収益物件」のような投資関連など複数の目的が見られます。また「キャンピングカー」、「犬と泊まれる宿」など、興味関心も幅広く存在していることが分かります。
「別荘物件」検索者全体として、どういった種類の検討目的や興味関心が存在するかはこちらを見ることで十分捉えられそうです。

しかしこれだけ多様ということは、恐らく別荘検討者は複数のユーザー群が集まって構成されているのではないかと考え、ユーザー群に分けて把握をしていきたいと思います。

(ここまでの分析は DS.INSIGHT で簡単に把握いただけます。⇒無料トライアルはこちら


別荘検討者の分類
別荘検討者の分類を行います。
今回は「別荘物件」検索の前後1ヶ月間に関連キーワードが集まっていると仮定し、なるべく多くのキーワードを抽出するためDS.API - INSIGHTのSearch Journey APIを用いて、検索前後1ヶ月間に絞った特徴キーワードを1000件抽出しました。
・キーワード:別荘物件
・期間:~2022/04/10までの直近1年間
・日数:検索前後1か月間

(DS.API - INSIGHTを用いることで、API経由でDS.INSIGHT機能をご利用いただけます。また条件も柔軟に設定可能なため、抽出期間を絞ってより詳しく把握することも可能です。→サービス詳細はこちら


抽出した1000キーワードをカテゴリ化し、一定の人数以上検索しているカテゴリを対象カテゴリとして定義します。
そして一定以上の検索回数がある「別荘物件」検索ユーザーに対して、対象カテゴリの検索割合を算出してクラスタリングを行いました。

こちらがその結果です。今回は9グループに分類しました。


特徴カテゴリを基に分類することで、混ざっていた複数のユーザー群が見えてきました。
それでは各グループの特徴を見ていきましょう。全グループを見ると多くなるため、今回は違いが分かりやすい「ゴルフ関心層」「ペット・移住関心層」「腕時計関心層」の3グループについて比較していきます。


別荘検討者のグループ別特徴

まずはグループごとの特徴キーワードです。(ヤフーユーザー全体と比較)
ゴルフ関心層の特徴キーワードはゴルフ検索が主で、別荘関連は「別荘地 ランキング」など別荘へのこだわりは他のグループと比べて薄そうに思えます。
ペット・移住関心層を見ると、「スローライフ」「古民家物件」といった落ち着いた別荘の検索に加えて、ペットと泊まれる宿関連ではリゾート検索も見られます。普段は落ち着いた暮らしを求めつつ、旅行となるとペットと泊まれる条件が最優先で費用は厭わない様子が見て取れます。
腕時計関心層を見ると「別荘物件 温泉付き」「海の見える物件」など、他の2グループと比べて設備や眺望など非日常感を重視する傾向が見られました。


次に性別・年代を見てみます。


性別を見ると、ペット・移住関心層は女性寄りであることが分かります。
また年代では、腕時計関心層は30代までが約半数と比較的若めが多いことが見て取れました。

検索地域も比較してみましょう。
レポート前半で確認した「別荘物件」検索者全体では1都3県や愛知(+ボリュームでは大阪府)が多かったため、これらの都道府県に絞って比較をしていきます。
こちらは、全9グループの平均と比べて各グループの特徴度とボリュームを表したものです。色はオレンジが強いほど特徴的/青が強いほど非特徴的、大きさは構成割合の大きさを表しています。


当然ながらボリュームでは東京都が全グループで最も多いですが、
ゴルフ関心層は関東、ペット・移住関心層と腕時計関心層は愛知県や大阪府が特徴的であることが見えてきました。

最後に興味関心を見ていきます。
ヤフーユーザー全体と比較した、特徴的/非特徴的な興味関心を載せています。


すると、ゴルフ関心層、腕時計関心層共にビーチリゾートへの関心が特徴的に出ていることが分かります。腕時計関心層は別荘にも豪華さを求めているため想像通りですが、ゴルフ関心層は別荘への関心は比較的薄く思えたため意外な結果でした。想像にはなりますが、ゴルフコースがビーチリゾート周辺に多いことが影響しているのでは無いかと考えられます。
ペット・移住関心層は家族旅行や料理好きが特徴的に出ていました。


また、全グループ共通してテレビ好きが非特徴的と出ていました。テレビを用いることで広く認知効果は見込めますが、効率を重視する場合にはテレビ以外でのアプローチも検討した方が良いかもしれません。ただしゴルフ関心層に限っては、スポーツ番組であればアプローチ効率が高まるかもしれません。



今回データから見えた3グループの特徴をまとめたものがこちらです。
分析前よりも別荘検討者のユーザー像を具体的にイメージしやすいのではないでしょうか。


(このような詳細分析はDS.ANALYSISで実施可能です。議論しながらヤフー側で分析を行うため、目的・ご要望に合わせた柔軟な分析が可能です。→サービス詳細はこちら

今後に向けて
データ量に強みを持つヤフーのデータを用いることで、資産や年収が比較的多いユーザーを分析出来ることが分かりました。富裕層を直接定義して分析することは難しいですが、ターゲットユーザーを理解する上では十分意味のあるデータになるのではないでしょうか。

今回はユーザー像の把握を行いましたが、例えばグループごとに別荘検討行動の流れ(カスタマージャーニー)を把握するなど、目的に合わせた分析も可能です。
また富裕層や別荘に限らず様々なテーマで分析可能ですので、「なかなかデータが取れずに困っている」「従来の手法では限界を感じている」などデータに課題を感じている方はぜひお気軽にお問い合わせください。

※今回公開したデータを含め、ヤフー・データソリューションは、お客さまのデータを統計データとしたうえでデータの可視化や分析結果をご提供するサービスであり、個人を識別できるデータ (パーソナルデータ) については、お客さまから新たに同意をいただかない限り外部に提供することはありません
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