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平日の移動傾向の分布の変化を可視化
- 事例・分析レポート
新型コロナウイルス感染症の影響で、東京都では3月25日に不要不急の外出自粛要請、4月7日には緊急事態宣言が発令されました。 東京都都民の平均移動距離は減少傾向にあり(年代別の平均移動距離の推移を東京都居住者を対象に可視化) 「移動を最小化する」という観点で自粛が進んでいる事がわかります。
今回はその中で、平日に着目すると曜日別の平均移動距離の傾向に変化がおきている事がわかりました。
以下は、平日の曜日別の平均移動距離のヒートマップです。
集計対象は2020年1月6日から31日の平日と休日それぞれの平均移動距離を100に指数化し、各曜日と比較し週内でグラデーションをつけた図となります。
(1月については実数値でグラデーションのみとなります)
3月22日週以前は週内で金曜日が移動距離が大きかった傾向にありますが、それ以降は週内で月曜日が移動距離が大きくなっています。 これは、3月25日に外出自粛要請が出た事により、旅行、宴席、レクリエーションなどの移動が無くなったためと考えらえます。
では月曜日が週内で移動距離が多くなった理由は何が考えられるでしょうか。
1つの要因としては出社が月曜日に偏っているのではないかと推測しています。 各企業でテレワーク化が進んではいると考えられますが、週1回以上は出社をしなければいけない状況はあると考えられ、その時に月曜日が選ばれやすいのではないかと推測しています。 自粛自体は進んできてはいますが、人との接触を少なくする観点で週内の移動は平滑化した方が良いと考えられます。 それには、1つの企業内だけでなく、全体の最適化が必要なのかもしれません。
来週はゴールデンウィークです。有休を取得する方も多く、傾向が変わってくると考えられますが、 ゴールデンウィーク明けの月曜日に出社が集中しないようになればと考えています。
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