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1年半前に発表したトレンド予測は今どうなったのか? 検証してわかったトレンド予測のポイント
- 事例・分析レポート
[アナリスト:池宮 伸次]
2022年末、ヤフー・データソリューションレポートはデータに基づいたスコアリングを用いて、ブレイクしそうな人や物を抽出するシステムを開発し、そのシステムを活用した予測レポート「『商品トレンドマップ』が算出した2023年流行る10アイテムとは」を公開しました。
さて、当時の予測に関してその後の結果が気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで、当時予測したキーワードのその後の検索数推移を調べ、そこから得られたトレンド予測における知見などをご紹介したいと思います。
【発表以降の検索数はどう推移したのか?】
まず、発表以降の検索数の推移を見てみましょう。データ作成日である2022年11月27日週を基準にして、最新週(2024年5月6日週)までの検索数推移を分析しました。また、最新週の検索数が作成日よりも多かった場合には「増加」のラベルを付けています。その中でも、検索数が順調に増え続けているアイテムをいくつかピックアップして紹介します。
【トレンド予測において得られた知見】
一方で、トレンド予測を実施するにあたって難易度の高い要素も見えてきました。いくつか例を挙げると以下の通りです。
・トレンドのピークタイミングの予測が難しい
・予測アイテムの今後の予定がわからない
・トレンド入りの流れにのるにはタイミングも重要
2つ目は「予測アイテムの今後の予定がわからない」という点です。商品によっては期間限定であったり、特定のシーズンのみであったり、次の新商品への切り替えが決まっているなど、スケジュールや展開予定などが検索キーワードの推移データだけでは把握できない場合があります。この点も考慮してより正確な予測ができるようにしたいと思っています。
3つ目は「トレンド入りの流れにのるにはタイミングも重要である」という点です。過去の大ヒット商品の検索キーワードに関してその検索数推移データを見ると、共通することがあります。それは、テレビで取り上げられたり、SNSで話題になったり、ニュースで紹介されたりなど、複数回の急な話題性の上昇があり、それに伴って通常の検索数の基準ラインが上がる、つまり認知が拡大するという現象が発生するという点です。
これらの知見をもとに、より精確なトレンド予測を目指していきたいと思います。
※ 今回公開したデータを含め、ヤフー・データソリューションは、お客さまのデータを統計データとしたうえでデータの可視化や分析結果をご提供するサービスであり、個人を識別できるデータ (パーソナルデータ) については、お客さまから新たに同意をいただかない限り外部に提供することはありません。
※本記事の内容は公開日時点の情報です。
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