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検索ビッグデータをもとに都道府県別の関心度を可視化した「日本関心度マップ」を公開

事例・分析レポート


[アナリスト:池本佳史]

「日本関心度マップ」から日本全体の興味関心を読み解く

日本関心度マップは、近年のトレンドやその年を象徴するような話題となった検索キーワード(以下、ピックアップキーワード※1)の興味関心の移り変わりを地図の形や大きさを変化させることで視覚的に表現したコンテンツです。ピックアップキーワードの興味関心度※2 を都道府県ごとに算出し、日本全体における興味関心の時系列変化を地図の動きによって多彩に表現しています。



あるキーワードに対して興味関心度が高い都道府県の面積は大きくなり、興味関心度が低い都道府県の面積は小さく変化します。今回は「マスクの作り方」や「まじ卍 意味」のピックアップキーワードを例に、日本の興味関心がどのように変わっていくかを見ていきましょう。


「マスクの作り方」で見る、新型コロナウィルスによる行動変容

まずは日本関心度マップから、「マスクの作り方」というピックアップキーワードを選択して日本関心度マップを見ていきましょう。

2017年~2019年は毎年1,2月に広い地域で特徴度が見られます。この時期は毎年インフルエンザが流行るため、手作りマスク需要が増えていると推察されます。また、通年でみると東海地方、主に静岡県、愛知県、岐阜県、で面積が大きく変化しており、関心度が高い傾向にあります。このあたりの地域は「マスクの作り方」に関して興味関心度が高い傾向にあるようです。更に時間を進めていくと、2020年4月付近で全国的に面積が大きく変化していきます。新型コロナウィルス感染症の影響により。マスクの買い占めが社会問題となりました。マスクが簡単に入手できなくなったため、手作りマスクの需要が増え「マスクの作り方」検索数が全国的に増加したことが影響として考えられます。「マスクの作り方」が全国的に大きな関心事へ変化する中で、我々のニーズはどのように変容していったのかを更に調べていきます。

今回はヤフーが保有する検索データを利用し、特定のキーワードと一緒に検索されるキーワードとの関係を分析する、ニーズ抽出分析(共起ネットワーク)の手法を用いて分析を行いました。よりニーズに関する単語を抽出しやすいように起点キーワードを「マスクの作り方」から「マスク 作り方」に変更することにします。新型コロナウィルス感染拡大の前後による行動変容の差を見るため、BeforeコロナとWithコロナの期間で比較します。



図は2019年9月の「マスク 作り方」と一緒に検索されたワードから作成したニーズ抽出分析です。この頃はひとえに「マスク 作り方」と言っても、学校のマスクや睡眠時の乾燥を防ぐマスク、プロレスのマスクまで、様々なニーズがあることが分かります。またゴムやガーゼといったマスクを作りために欠かせない素材に関するキーワードが見て取れます。
・「子ども」や「小学校」、「キッズ」、「給食」などの子ども向けの「マスク 作り方」
・「寝る」「濡れ」など睡眠時の喉の乾燥を防ぐための「マスク 作り方」
・「プロレス」や「ヒーロー」などのエンタメ要素マスクとしての「マスク 作り方」
・素材に関して、「ゴム」や「ガーゼ」についてのニーズも



こちらの図は2020年9月の「マスク 作り方」と一緒に検索されたワードのニーズ抽出分析です。多様な素材や材質に関するキーワードや、普段使いの悩みや合唱や剣道などある界隈での悩みのキーワードが見て取れます。
・「レース」「ストレッチ」「プリーツ」などの素材・材質に関するニーズ
・「耳」「痛い」「紐」「長い」「呼吸」「楽」などのマスク着用から生じる悩みを解決するための「マスク作り方」
・「合唱」「歌える」 や、「剣道」「面」「苦しい」 などのある界隈での課題も


Beforeコロナの2019年以前では、特に東海地方において関心度が高く、感染予防のマスクだけでなく、喉をいたわる健康についてや、エンタメに関してのマスクといった多様なニーズがありました。一方、Withコロナの2020年では、マスク不足により日本全国に渡り関心度が高くなりました。また、感染予防のマスクの意味合いが強くなってきています。新型コロナウィルスによりマスクが我々の生活に溶けこんだために、マスクの材質にこだわったり、日常使いで生じる課題を解消したりと、カスタマイズ性のある手作りマスクのニーズがあることが推察されます。


「まじ卍 意味」で見る流行り言葉の発祥と広がり方

「まじ卍」という言葉をご存じでしょうか? 「まじ卍」とは「ヤバい」「すごい」といった強調表現に近い意味で用いられ、主に2017年付近に中高生を中心に広まった言葉とされていますが、この言葉は一体どこから始まりどのように全国に広がっていったのか全く想像がつきません。しかし、日本関心度マップを使うことで、流行り言葉が広まり始めた発祥の地とその広がり方がきっとわかるはずです。「まじ卍 意味」というピックアップキーワードを選択して日本関心度マップを見ていきましょう。

日本関心度マップは2017年1月から関心度の推移を見ることができます。2017年1月では岡山県、岐阜県、大阪府の順に特徴的な検索が見られました。該当都道府県の地図面積が相対的に大きくなっていることが分かります。その後、徐々に各都道府県に広がり、各都道府県で関心度が高くなっていきます。その際に隣接県に伝搬するのではなく、県を飛んで関心度が変化していることが見て取れます。



「日本関心度マップ」では関心度の全国ランキングを確認することもできます。検索数がピークになった2017年12月の時点では、愛知県、大阪府、埼玉県の順に関心度が高くなりました。全国ランキングを表示すると同様に人口が多い地域で関心度が高くなっていることが見て取れます。
どうやら流行り言葉的な意味合いを持つ検索キーワードは、全国的に知名度が高くなり検索数が多くなった場合に人口の多い地域で関心度が高くなる傾向があるようです。(「まじ卍 意味」に限らず他のピックアップキーワードでも同様の現象がみてとれました。)おそらく、都市部では情報に触れる機会が多い(例えば、コミュニティの中で使われていたり、それを耳にする頻度が高いと推測される)ため、全国的に知名度が高くなると都市部での興味関心度が高くなりやすいのではないかと考えられます。

「まじ卍」の発祥都道府県について、更に深掘っていきましょう。「まじ卍 意味」の検索数推移に着目します。



図は「まじ卍 意味」「まじ卍」の検索数を正規化した検索スコアの時系列推移を表しています。どうやら「まじ卍 意味」は2016年の5月から徐々に検索されているようでした。また、「〇〇 意味」というキーワードを検索するということは、日常の中で「まじ卍」という言葉を目にする/耳にすることがあったために、その情報の意味を知るために検索したと推察できます。つまり、「まじ卍 意味」を検索した時期には既に「まじ卍」という言葉が身の回りで使われていたと考えることができ、検索された地点を調べることで、「まじ卍」の発祥がわかるのではないかと考えられます。
日本関心度マップでは関心度の推移が2017年1月からとなっているため、ヤフーが保有する検索データから2016年のデータを算出して発祥都道府県が一体どこなのか調べました。(興味関心度に寄与している、地域特徴度を使って調査しています。)
すると、一番初めに最も地域特徴度が高く、ある程度の検索量があった地域は2016年9月の岡山県でした。つまり「まじ卍」が最初に広まった地域は岡山県の可能性があると言えそうです。(※使用されているデータは統計データです。検索している個人を特定するものではありません。)



最近の流行り言葉に「ぴえん」や「きゅんです」などが挙げられます。これらの言葉が広がり始めたと想定される都道府県を同様に DS.INSIGHT Peopleで調べてみると、一番初めに最も地域特徴度が高く、ある程度の検索量があった地域は「ぴえん 意味」が、2018年8月から埼玉県、「きゅんです 意味」が2020年5月から岐阜県でした。

次に「まじ卍」のような若者の流行り言葉の広まり方の傾向を、性年代別の検索数から見ていきましょう。



男女共に10代に特徴的な検索が見られます。かなり早い段階で「まじ卍 意味」と検索していることが分かります。世間的な認知が広まった2017年11や12月のタイミングでは他の年代よりも検索数は低くなっており、この頃には既に10代の中である程度の認知が広まっていることが推察されます。一方、20~60代の検索量は2017年11月に一気に伸びました。男性では主に20~40代に、女性では30代に特徴的な検索が見られます。検索特徴量の大きさは年代が若くなるほど大きくなっていることが分かります。性年代ごとの検索特徴量の変化を見ることで、若者トレンドを押さえることができるかもしれません。


日本関心度マップでは、本レポートで紹介した言葉以外にもさまざまな言葉の日本全体の興味関心の変化を視覚的に見ることができます。日本関心度マップを使いピックアップキーワードが日本全体にどのような変化をもたらしていたのか仮説を立て想像しながら使用してみてください。新しい発見があるかもしれません。また、日本関心度マップで見つけた仮説はヤフーデータソリューションの分析で検証することもできます。
日本関心度マップ


尚、今回公開したコンテンツのデータを含め、データソリューションサービスは、お客さまのデータを統計データとしたうえでデータの可視化や分析結果をご提供するサービスであり、個人を識別できるデータ(パーソナルデータ)については、お客さまから新たに同意をいただかない限り外部に提供しておりません。

※1 ... 各期間のピックアップキーワードは、期間内で検索されたキーワードごとに検索量の前年同期比を算出し、当時を表す特徴的なキーワードを選定しています。

※2 ... 興味関心度について、あるキーワードに対する検索された都道府県ごとの興味関心を表したスコアのことです。興味関心度はヤフーの検索データを統計化し、あるキーワードが該当都道府県においてどれくらい特徴的に検索されているかの地域特徴スコアと、キーワードごとの相対的な検索数の数変化量、キーワード全体の検索数スコアを組み合わせて算出しています。興味関心度が高い都道府県の面積は大きくなります。また、検索数スコアが伸びると同様に面積は大きくなります。検索数スコアがほどんど見られなかった都道府県の興味関心度は-と表示され、通常の面積で表示されます。
※本記事の内容は公開日時点の情報です。
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