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休校要請・外出自粛などによる子供への影響

レポート
[アナリスト 衣目 麻里]

緊急事態宣言が7都道府県に発出されてから、3週間が経とうとしています。4月17日には全国に拡大され、多くの小中高等学校は休校となり、学童や保育園・幼稚園も休止・休園となっています。

そこで今回は、休校要請・外出自粛などによる子供への影響、具体的には、子供と一緒に過ごす時間が増えたことでの親の悩み・工夫についてや、子供自身への影響について、Yahoo!検索データを利用してみていきたいと思います。


最初に、子供に関するワードにおいて、直近一カ月の検索数が上昇傾向にあるものをランキング形式でみてみます。下記は緊急事態宣言から2週間が経った4月20日(月)時点の上昇率スコアランキングです。



赤色が「子供との過ごし方」、青色が「子供のストレス」、緑色が「親が新型コロナウイルスにかかった場合子供をどうすればいいのか」に色分けしていますが、上位20件はほとんどがこの3つで占められています。特に長期化する休みを子供とどう過ごすのか、家で何をして遊ぶのかについて、方法や情報を求めている親が多いことがわかります。

日付を遡って、緊急事態宣言が発出される直前の4月6日(月)時点での上昇率ランキングを見てみます。



2月末の休校要請を受け、3月も休校および春休みに入っていた小中高等学校も多かったと思われますが、学童や保育園は開園していたところも多かったことや、外出自粛を現状ほど厳しくは要請されていなかったこともあってか、「子供用のマスクを入手したい」というものが上位のほとんどを占める結果となっています。

改めて直近の上昇率ランキングと対比してみてみると、長期化する休校・休園措置により「子供とどう過ごすのか」悩みが大きくなっている様子がわかりました。

次に、新型コロナウイルスに伴う子供への影響について、共起ネットワークを利用して全体を可視化してみます。


これは、先程と同様、直近一か月の検索数上昇率が高いもののうち、「子供」を含むキーワードを抜き出したものを対象のキーワードとし、共起ネットワークで可視化しています。これにより、子供に関する興味関心・悩みにおいてここ最近特に増えてきているものを俯瞰的に把握することが可能です。

円の大きさは検索キーワードを単語に分解した際の、単語の出現頻度になりますが、円が大きいほど関心が高いと言い換えて問題ないと考えています。

大きな円から着目すると、子供用マスクが手に入らなかったり小さな子供はサイズが合わないことなどもあり手作りしている様子や、咳や熱などの風邪が新型コロナウイルスなのかといった症状を心配している様子など、大人同様に新型コロナウイルスに直結した課題として挙がっていることがわかります。

それ以外では、「子供と一緒にお菓子や料理作り」「簡単な工作・手芸キット」「無料塗り絵や折り紙」「ゲーム、YouTube、映画」「室内でテント遊び」など、子供と一緒に楽しく過ごす方法について色々と調べている様子がわかります。加えて、室内で過ごす時間が長くなるために「キックボード」「バランスボール」「ダンス動画」など子供の運動不足を解消する方法も多く調べられていました。

また、子供と一緒に過ごす時間が多いということは、ご飯を作る回数も多くなることを意味しており、最近増えてきているテイクアウトを上手に活用したり、ホットプレートを使って簡単にかつ楽しくご飯を工夫する様子や、子供が喜ぶご飯のレシピ検索などが増えているのも印象的です。

もう一つ、無視できないものが「ストレス」です。


「子供 ストレス」「コロナ 子供 ストレス」といったキーワードの上昇率が目立ちますが、これは当初「子供と常に一緒に過ごすことによる親のストレス」の意味合いでとられることが多かったように思いますが、よく見ていくと「新型コロナウイルスによる(休校要請や外出自粛などによる)子供のストレス」を心配している親が増えてきていると思われます。



一つ目の山は2月末に休校措置がとられた直後で、急な休校措置による学年・学校の終了によるものも含まれていたかと思います。4月にはいってからは「自粛 子供 ストレス」などの上昇率が目立ち、あわせて子供自体のストレスのサイン(蕁麻疹、嘔吐、腹痛)を調べている方も多くいました。

また、ストレスの心配の増加と共に、対処方法=発散方法も調べられており、病院や幼児教育業界などが発信する対策情報や、関連ニュース記事、Yahoo!知恵袋などで解決策の共有など、皆さん工夫し対処していく様子を感じます。

引き続き外出自粛が求められ親子共にストレスを感じる機会も多いかと思います。検索キーワードから子供への影響を分析してみることで、共感・納得するデータも多く、自分だけではないのだと考えさせられるきっかけとなりました。引き続き様々な側面への影響をデータによって分析していきたいと思います。


ヤフー・データソリューションでは、今後も新型コロナウイルス感染症対策やその影響の分析に役立てていただける調査レポートの発信を行っていく予定です。

※ 今回公開したデータを含め、ヤフー・データソリューションは、お客さまのデータを統計データとしたうえでデータの可視化や分析結果をご提供するサービスであり、個人を識別できるデータ (パーソナルデータ) については、お客さまから新たに同意をいただかない限り外部に提供することはありません。

※本記事の内容は公開日時点の情報です。
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