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首都圏の移動動向をYahoo!乗換案内の検索量から分析
- 事例・分析レポート
Yahoo!乗換案内における到着駅ごとの検索量を可視化しました。
乗換案内の利用は、通勤・通学などでいつも利用する区間の情報を調べるよりも、いつもとは違う場所に移動する際により利用されます。鉄道などの旅客数は通勤通学が大半を占めており、日常の往来量は可視化できますが、スポットで発生する一時的なニーズをとらえることはできません。つまり、この乗換案内の検索量はビジネス、ショッピングやレジャーなどの人々の移動動向を捕捉するデータの一つであると言えます。
今回調査対象としたのは、日常的に到着駅指定の検索が多く行われる東京都の「新宿」、「東京」、「渋谷」、「池袋」、「品川」、「上野」、「新橋」に加え、神奈川県の「横浜」、埼玉県の「大宮」、千葉県の「千葉」の10駅としました。
外出自粛要請の影響などを考察するため、外出での感染拡大リスクが広く認知される以前の2020年1月6日から2月2日までの平日と休日のそれぞれの一日あたりの平均検索量を100として、一週間ごとの平均検索量の指数を算出し、可視化しました。
早速ですが、祝日を含む休日における検索量の変化です。
2月17日週までは、各駅によって多少の増減はあるものの、検索量はそれほど変化がないことがわかります。 その後、3月上旬には通常の6割から8割の水準に減少し、春分の日を含む三連休があった3月16日週には一時的に検索量が増加していることが見て取れます。
特に「上野」を到着駅に指定した検索が伸びており、お花見を目的とした移動が多かったことが推測されます。 その後は週を追うごとに検索量が減少し、直近では通常の5分の1ほどの検索量になっており、人々の移動が大幅に減少していることが推測されます。
次に、平日における検索量の変化です。
これらは、ビジネスでの移動動向がより濃く反映されるデータとして見ることができます。
4月13日週については、13日と14日のデータに基づいて算出しています。
平日の検索量の推移は、休日の検索量の推移と同様の動きになっていますが、2月下旬から3月中旬の減少幅が休日と比較して少ないことがわかります。 しかし、「東京」、「品川」といった東海道新幹線発着駅への検索量が2月下旬段階でいち早く減っていることから、ビジネス利用での国内出張減少の影響などが現れているのではないかということが推測されます。
今回のレポートでは、Yahoo!乗換案内における到着駅ごとの検索量を取り上げました。 到着駅だけではなく、出発駅の情報も加えたデータを見ることで、外出自粛要請後の移動動向の変化をより詳細に分析することが可能になると思われます。
ヤフー・データソリューションでは、今後も新型コロナウイルス感染症対策やその影響の分析に役立てていただける調査レポートの発信を行っていく予定です。
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